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Achi-Cochi


ヨーグルトだけじゃない! ブルガリア女性最強伝説

2014.12.12

写真  Achi-Cochi第2話はブルガリア! というわけで、今回は旅先としてはあまりメジャーではないブルガリアの話を。――ブルガリア? え。ブルガリアってどんな国? なんてふうに、思われたみなさま。ええ、かくいうわたしもこの取材のお仕事(BS朝日の「いま世界は」〈毎週日曜18:54〜生放送〉」のインタビュアー)をいただいたとき、「ヨーグルトくらいしか思いつかない……」と心の中でつぶやきました。あとは、琴欧洲関の出身地……ですね。琴欧洲関がアメブロをやってらっしゃるということで「ちゃんこ鍋とヨーグルトって意外と合うんです」を熟読――したのですが、タイトルからしてあまりにシュールなために、ブルガリアのお国柄は結局わからずじまいで……。
 で。そもそも、ブルガリアってどこ? という方々のために・・・まずは地理的な説明から。
 ブルガリアは東欧に位置し、北はルーマニア、南はトルコ、ギリシャに挟まれています。そんな地理的要因から、お金持ちは車でギリシャへバカンスに出かけることも多いようで、「意外とエーゲ海も近いのよ」という、まぁそんなヨーロッパの東側にあるわけです。
 日本から行くには、飛行機で片道14時間の旅。今回はトルコ・イスタンブールで乗り換えて、そこからさらに1時間をかけ、ブルガリアの首都ソフィアへ飛びました。

写真  その飛行機の中で、まず驚かされたのが、ブルガリア人女性の美しさ!!心がどよめきましたよ、「なんだココ??」って。だって、ソフィア行きの飛行機に乗った途端、目の前にわんさかと美女が現れるんだから。一緒に向かったディレクター&カメラマン(男性)なんて、まるで目のやり場に困るみたいな表情で、居並ぶブルガリア人女性から目をそらすんです。べつに、露出の多い服を着てるわけじゃないですよ。ブルガリアは緯度が北海道とおなじくらいで、日本ではまだ秋だった11月でも、コートなしじゃ歩けないくらい寒いから、グラマラスな姿体をひけらかすようなひとはいない。そうではなくて、彼女たちの美しさがあまりに神々しいために、彼らはなんとなく萎縮してしまったわけです。でもまぁ、美人は3日で慣れるとはよく言ったもので、取材を初めて数日目には街行く美人にもすっかり慣れ切り、わたしが「右にすごい美人がっ!」って叫ぶと、お二方とも脊髄反射の勢いで振り向くようになってましたけど。

 そんな美人密度の高いブルガリアですが、女性たちはただ美しいだけにとどまりません。ブルガリア人女性の特徴、それはとにかく強いこと!「女性の社会進出を!」なんて政府がどんな声高に叫ぼうとあんまり響いてない様子の日本とは違って、ブルガリア女性たちはガンガン前に出ます。地位を上げ、賃金を得て、政治家や企業トップなどの椅子も果敢に獲っていきます。ブルガリアが特段、女性に優しい社会というわけではありません。日本とおなじように「男性は外で働き、女性は家を守るべき」という保守的な考えがいまだ深く残っている社会なのです。
 では、なにがブルガリアを、ブルガリア人女性を変えたのか。それはまず、切っても切れない悲しい歴史の背景があります。先にも書いたとおり、ブルガリアは東欧という戦火の絶えない場所にあって、かつ強国に挟まれていました。有史以来戦争は長く続き、つねに領土争いにさらされる中、男性が兵隊に出ている間、家を守るのは女性の役目。女性はたくましくならざるをえない環境下にありました。また、戦後、旧ソ連の衛星国として共産圏に入ったのも大きな要因。女性も男性と等しく労働に駆り出される共産主義体勢下では、「家を守らなくちゃ」なんて言っているわけにもいかず、肉体労働だって問答無用。女性はそうしてますますマッチョになっていきます。さらに90年に民主化されてからは経済情勢が立ち行かず、貧しい暮らしの中で「女性は家に」なんて言ってる余裕はもはやどこにもなくなってしまったのです。

写真  そんなわけで、望まずとも強くならざるをえなかったブルガリアの女性たち。ですが、不思議なことに彼女たちに「漢(おとこ)」の匂いはありません。たしかに男前です、かっこいいです。猛烈な勢いで仕事をバリバリこなしています。でも、同性から見ても思わずうっとりしてしまうほど、しなやかで優しく、そしてどんなときも女性としての物腰や美しさをたもっています。
「赤く咲いても白く咲いても、バラはバラだ。バラはライラックになれるはずがない!」
……すいません。「ベルサイユのばら」でアンドレがオスカルに言った言葉でした。バラがヨーグルトと並ぶブルガリアの特産品なので、唐突に思い出してしまったのですが、ええ、わたしもアンドレと同意見です。女が男になれるわけはありません。身体的特徴も役割も全く違います。キャリアウーマンというとかっちりしたスーツを着て、肩で風切って歩くイメージがありますが、そういうのって正直なんだかなって感じですよね。せっかく女に生まれたのに、無下に女を捨てるなんて……。わたし自身は、べつにむりに男になろうとせずに、ブルガリア女性のように女らしさ、しなやかさを残しつつ、ときに支え、支えられながら生きていくのが理想なんじゃないかと思います。わたしたちじゃなきゃできないことだって、たくさんあるんですから。♪だって、女の子なんだもん!って、ホントーにそうだと思います。